ロシア経済ニュース

ロシア経済に投資する中年の備忘録(ロシア語→日本語翻訳日記)

農業

ロシア経済2013年の見通し:新たな成長の源泉を探して(3)(終)

Finamarketが年末に伝えた、エコノミストの2013年見通しの記事、やっと最後まで訳しました。3人めはガスプロムバンク経済予測センターのマクシム・ペトロネヴィチ主任エコノミストの意見。

個人的にはこの人の話が一番参考になりました。2人めは?な感じでしたが、この方はわかりやすく要素を一つ一つ説明してくれて良かったです。

国民総生産は消費、投資、政府支出、純輸出でできている、と高校か大学かで習った記憶がそこはかとなくしますが、この要素ごとにロシア経済の状況を説明しています。経済成長率は低めの3%と予想。悲観的。

・消費: 2012年は需要が伸びたが、ローンが増えたのがその要因。実質所得・賃金の伸びはあまりなかった。2013年は金融引締めが行われると予想、ローンの伸びも鈍化→需要の伸びも鈍化。

・ 投資:2012年はエネルギー分野ではない民間分野で投資が伸びたようだが、その影響は限定的。オリンピック前年には通常開催国のGDPは伸びる傾向が見られ、総合すると投資は加速する。

・ 輸出:ユーロ圏の調子が悪いので輸出の伸びも期待できない。対中国で短期的に期待できる。

また、農業はGDP成長率にはあまり影響しない(GDPの5%未満)が、消費者物価指数の品目の4割が農産品のため、その価格がインフレに大きく影響するとの由。奇しくも疑問に思っていたところに答えをいただきました。農産品がインフレに与える影響が大きいため、年の半ばにならないと確度の高いインフレ率予測ができないというのはなかなかおもしろいですね。ロシアへの投資をする身からすれば完全にリスクですが、農産品によるインフレだとあんまり為替に影響がないような気もする(単なる思い込みの可能性大)ので、それ以外のところで判断すれば良いのかなあと。

最後に投資環境改善の必要性は今回も叫ばれています。おまじないみたいなものでしょうか。

では、一部紹介します。
 
<前の記事>
新たな成長の源泉を探して(1)
新たな成長の源泉を探して(2)
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2012年に値上がりした「もの」

割と真面目な話題ばかりを続けて来ましたが、ここらで一つ軽く。と言ってもまたインフレのお話。

昨年のインフレは農作物牽引型だったという記事を紹介しましたが、2012年に最も値上がりしたものは何だったのか、という記事があったので紹介します。 Vesti Financeが伝えています(記事ビデオ)。ニュースのほぼテキストがあるのはロシア語勉強用に良いですね。

インフレが続くととりあえず消費しとかないとって気になりますか?日本人は逆に「将来に向けて貯めないと!」といってむしろ節約に走る傾向がある気がします。ロシア人は、また別途紹介しますが、消費に加えて不動産投資に走ります。あ、これは途上国どこでもそうかも。

では気を取り直して10位から。



10位 牛乳 ← 飼料用穀物の値上がり。
 
9位  砂糖 ← ビーツ(砂糖大根)と倉庫費用の値上がり。

8位 牛肉 ← ロシアだけでなくアメリカでの不作。1/3は輸入。

7位  ガソリン ← 一部ガソリンへの税金の増加。2013/1/1からもさらに税金が平均6%上昇。

6位  じゃがいも ← 一部地域では不作で通常の2/3の収穫高に。欧州も不作。
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