ロシア経済ニュース

ロシア経済に投資する中年の備忘録(ロシア語→日本語翻訳日記)

格差

ロシア統計局「ソ連時代は3%成長でも悪くなかったのに」格差も拡大

Rambler FinanceがFinmarketの記事を引用して、ロシアでの格差が拡大しているとのロシア統計局の発表を報じています。

Aleksandr Surinovロシア統計局長官は、GDP成長率はおちているが3.4%でとどまっており、80年台だったらソビエト経済の3%成長は非常に悪くない、むしろ素晴らしいものだったと言っています。

…そのころは「新興国」ではなくいちおう「先進国」カテゴリでしたからね。そこからどれだけ落ちたんでしょうか。

同長官は、問題は実質所得各祭が拡大していることにあると指摘して、その原因として、闇経済からの一部一般経済に還流があるためとしています。2005年から2012年までに、1000万人が貧困層から脱出していることを指摘しつつ、経済全体の所得に対する8割の「貧乏人」の所得の割合が減少し、2割の「金持ち」の所得の割合が増えているという問題があると言っています。この点が、ロシアの経済成長がうまく行っておらず、アメリカ社会のような発展モデル、つまりまず不平等に根ざした発展であると指摘。欧州では、「貧乏人」の所得割合が大きく、超富裕層の所得割合はかなり低くなっていると。

ロシアでの格差が大きいということはみんな知ってるかと・・・。この前のWeal the Intelligenceが世界の大富豪が住む都市ランキングを発表したとGIGAZINEが伝えていましたが、ミリオネアではトップ20にも入らないモスクワ(ちなみに1位は東京)が、ビリオネアの数だとニューヨークに次いで2位だという・・・。以前より拡大したとも思えないのですが。むしろ貧困層が減って格差が縮小しているようなイメージがあったのですが、そうでもないのですね。
>GIGAZINE 世界のどこに大富豪たちが多いのかを都市別に表したランキング
http://gigazine.net/news/20130512-city-where-millionaire-live/

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失業率の地方間格差:サンクト1.1%、イングーシ46.1%

ロシア統計局が発表したロシアの地方ごとの失業率について、Finmarketが伝えています。

2013年第1四半期末の失業率は、ロシア全体では5.8%と低い水準。
地方別では主なところは↓のとおり。
  • モスクワ : 1.6%
  • サンクトペテルブルク :  1.1%(!)
  • チェチェン : 27.6%
  • イングーシ : 46.1%(!)
昨年のものについて、服部倫卓さんが伝えています。
サンクトペテルブルクの1.1%ってどういう状態なんだ?加熱しすぎような気がします。逆に、イングーシの46.1%ってどうよ? 

ロシアの場合は、公式統計では前述のサイトによれば職安に登録して失業手当をもらっている率ということで、他国に比べて統計が過小にでるようですが、今回はILO基準のようです。

地方ごとに失業率がこれだけ差があるのは、以前の記事(地方に職がないのならモスクワで働けば良いじゃない)でも書きましたが、ロシア国内は移動の自由が制限されているので、それが影響しているのだと思われます。

[単語]
・уровень безработицы : 失業率
Уровень безработицы в РФ различается от 1,1% в Петербурге до 46,1% в Ингушетии.
ロシアにおける失業率は、ペテルブルクの1.1%からイングーシの46.1%まで様々である。

・МОТ : 国際労働機関(ILO)

・отметить, наблюдать, зафиксировать : (「~が見られる」という構文で使用される)

Самый высокий уровень безработицы отмечен/наблюдается/зафиксирован в ---.
失業率が最も高かったのは、---である。

Cyprus = Cyp + Rus とロシアの貧困人口減少について

タイトルはInvestcafeのブログから。上手い!と。

キプロスへのEU融資が決定されましたね。ブルームバーグの記事に載っていたのやロシアの記事を見ると、10万ユーロ以下の預金保護対象部分には手を付けず、キプロス銀行とライキ(ポピュラー)銀行の10万ユーロ以上の預金について削減する方針。キプロス銀行では30-40%、ライキ銀行はまだよくわかりませんが10万ユーロ以上はほとんど戻ってこない感じのようです。

以前にも書きましたが、ロシア人のキプロス資産は310億ドル(約3兆円)に達しており、削減部分はキプロス人と言うよりもロシア人資産にかかる部分が多くなるのではないでしょうか。今後、ロシア人を始めたとした外国人の資金逃避が確実となるでしょうから、資産の大幅減少にどう対処するかというのが、キプロスの課題となってきます。

キプロスについては私が訳して伝えるまでもなく日本語のニュースが溢れかえっているので、今日は別な話題で。Finmarketが2012年のロシアの貧困層について伝えています(元記事が見つからなかったのでRambler Financeの引用記事)。

ロシアで収入が最低生活費を下回る貧困人口は、2012年末時点で1580万人、国民全体の11.2%を占めています。2011年末では12.7%だったので、だいぶ減っていますね。ロシアでの格差が開いている?という記事でもコメントしましたが、格差が開いているよりもむしろ底上げがなされているという見方は正しかったようです。

ここで貧困層認定の基準として使われている最低生活費は、労働人口では月額7263ルーブル(約22000円)。日本と比較すると、 東京23区30歳独身男性の場合83700円+住宅費(厚生労働省生活扶助基準額)と成っていて、日本の1/4~1/6といったところでしょうか。これだけあれば暮らしていけるのか、あるいは政府が低く抑えているのか・・・おそらく後者なんだと思います。

貧困の定義はいろいろありますが、日本で生活保護を受けている人数と考えると、212万人(Wikipedia)で、2%弱。

日本の戦後と同じように、まず一部が大金持ちになって、そのお金が少しずつ国民に行き渡っている、そういう段階なんでしょうね。

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ロシアでの格差拡大?

Finmarketが、2012年のロシア人の収入について報じています。

2012年の総家計収入は2011年に比べ10%増加、とGDP成長率よりも早いテンポで成長しているようです。ただ、国民の格差も少し拡大したと報じています。その根拠は、上位10%の富裕層の収入の全体に対する割合が30.7%から30.8%に増えたことのようですが、誤差の範囲のような気もします。

各所得セグメントごとの割合は以下のとおりです。

  • 月5000ルーブル未満:6%(2011年:7.3%)
  • 5000-7000ルーブル:7%(同8.1%)
  • 7000-10000ルーブル:12.2%(同13.4%)
  • 10000-14000ルーブル:15.4%(同16.2%)
  • 14000-19000ルーブル:15.5%(同15.6%)
  • 19000-27000ルーブル:16.6%(同15.9%)
  • 27000-45000ルーブル:16.9%(同15.2%)
  • 45000ルーブル以上:10.4%(同8.3%)
ざっと見てみると、低位層の割合が減って上に写っていて、格差が大きくなっていると言うよりは全体的に底上げがされているだけのように見えます。 

現在の年金生活者の最低生存比が5000ルーブル強
ですので、一番上とその次のセグメントは日本で行ったら生活保護レベルということになります。最高レベルは45000ルーブル=14万円ということで、え?こんなもんなの?と思いがちですが、モスクワを知ってロシアを知ったというなかれ、ロシアは頭ではわからない、ということです。モスクワとサンクトペテルブルクは例外中の例外。

とは言え、これでは収入が少なすぎる気も。統計がどこまで把握できているのか、謎です。

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ロシア人「貯金?そんなのないっすよ」

豚の角煮を作ろうと材料を買い込んできたは良いが、あまりにもお腹が空いてパンにバルサミコとオリーブオイルを付けて食べだしたら止まらずさらにポテチとビールでほろ酔い気分になってきた炭水化物地獄の今日このごろ、皆さんいかがお過ごしでしょうか。

RBK Dailyが、どれだけのロシア人が貯金をしているのか、信頼出来る投資先はなんだと考えているのかを伝えています。

この記事によると、貯蓄をしているのはロシア人の3割とのこと。67%は貯蓄0。ちなみに日本は約3割(第一生命調べ、2012/2発表(PDF))。ロシアが多いことは、まあ、予想の範囲内ですが、意外に日本の無貯蓄世帯が多いことに驚きました。

ロシアはインフレ率も高く、過去に何度か通貨暴落を起こしているので、貯蓄なんていうインフレに弱い資産を持たない選択は理解出来ます。といっても、たぶん無貯蓄者の多くは稼いだ金は全部使う、宵越しの銭は持たない人たちだと思いますが。別に悪い意味ではなく、生活が苦しい人が日本に比べて多いということでしょう。

貯蓄率が高いのは、モスクワ・サンクトペテルブルク住民(47%)、高学歴(36%)、老齢者(35%)。貯蓄目的は、マンション購入(29%)が一番高かったようです。予想通りすぎて言葉もありません。あれ、これ、日本と同じ状況か。老齢者がもっと多いだろうけど。

最も信頼出来る投資先は不動産(55%)。金その他貴金属は27%→24%に減少し、そのかわりにルーブル貯金が11%→15%に増えています。やはり不動産ですね。日本と違って、モスクワとサンクトだったら「まだ」価値が下落する感じじゃないです。地震がないからからかな、やっぱり。ルーブル貯金が増えているのが意外です。貯蓄から投資へ、じゃなくてタンスから銀行へ、が少しずつ進んでいるのでしょうか。良い傾向です(ロシアに投資する自分にとって良い、という意味)。

短いから全部載せたいのですが、一部だけ。一応毎回全文訳しています(勉強のためなので)。

2013/01/20 追記
Voice Of Russiaが関連記事の全訳を掲載しています→Voice of Russia
ありがたいことです。続きを読む
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ロシア経済の成長を信じロシア経済に投資する中年の投資と勉強の備忘録です。 ロシア語の勉強も兼ねて、ロシアや旧ソ連諸国の経済関連ニュースを紹介していきます。勉強中なので、いろいろ教えて下さい。 HN:イワノフ ブログランキングに参加しています。面白かったらどちらか押してください~↓
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