ロシア経済ニュース

ロシア経済に投資する中年の備忘録(ロシア語→日本語翻訳日記)

ロシア人の行動

ロシア人がマンションを購入する際に重視するポイント

RBKが、ロシア人がマンションを購入する際に何が決定的なポイントかを調べた調査結果を発表してます。

モスクワの話です。ロシア人に聞くと、フルシチョフ時代の建物は安普請なので避けると言います(そういった建物をフルシチョフカと言う)。そういった建物自体への好みについては色々聞きますが、やはり値段が一番の要因なのは全世界共通なのではないでしょうか。内装については、自分でやり直すのが普通なので気にしないようです。

---

中古不動産を購入する際に、内装や公園などのレクリエーションゾーンへの近さを気にするのは4%しかいない。最も重要な基準はこれまでと変わらず価格とロケーションである。こういった結果をNDV不動産が公表している。

中古住宅購入に際し、価格が最も重要な基準であるとするのは35%に上る。中古市場では、買い手側は通常ある程度の資金額をすでに有しているか、モーゲージの承認を受けているかのどちらかである。

住居のロケーションが重要だとしたのは29%。多くの人は親や子とはべつtに暮らしたいと考え住居を購入している。その際、元の住居を出る側は、自分が慣れているインフラにこだわるし、街の全く反対側に住もうとも思わないことが多い。

地下鉄への近さを最重要とする者も15%いた。モスクワでは渋滞がひどく車での移動時間が読めないため、公共交通機関を選択する人がますます増えている。

建物のタイプを重要とするのは11%。住居の質を重要とする人(3%)よりもだいぶ多い。どの時期に建設された建物に住みたいという希望だけでなく、具体的に特定の建物タイプに特徴的な住居のプランニングへの嗜好によるものである。

最新の設備を重要視するのは3%にすぎない。内装の質やレクリエーション・ゾーンへの近さを重要視するのは2%だ。

マンション売却には表面的な内装工事で十分だ。購入者は通常住居を自分の色に染め直す予定なので、元々の内装についてお金をはらうのには積極的でないことから、この要素は決定的な大多数の人にとって要因にはならない。もちろん、同じような値段で似たような住居の選択肢があった場合は、内装が良い方を選ぶけれど、とNDV不動産コンサルタントは話す。

タイに移住するロシア人が増えている件について

Prian.ruが、タイ・パタヤに移住するロシア人が増えているとのニュースを掲載しています。

日本人でもタイに移住する人が増えているようですが、ロシア人にとっても、安い、暖かい(暑い?)というのは魅力でしょう。ただ、あんまり評判は良くないようですね。

---

非公式統計だが、タイのパタヤに常在する人口の15%がロシア国籍だという。
近年、安い住居とコンドミニアムに関する都合のいい法制度のためにパタヤへ移住する人が増えている。

ロシア人が冬を越しにタイに向かうのは、ロシアよりもかなり安く済むからだ。特に、オフィスから離れて働いている人で落ち着いて移動ができる人が多い。

しかし、タイではロシア人に対する態度は良いものとは言えない。パタヤでは、普段は笑顔を絶やさないタイ人でさえも暴言をはくこともある。ロシア人自身がいつも悪いとは限らないのだが、確かに不適切な行動をとることもままある。このような問題な解決するために、始めても観光裁判所というものがパタヤに設置された。
続きを読む

ウォッカ消費量は北高南低:カフカスではウォッカは飲まない?

Finmarketが、ロシアのどの都市で一番ウォッカが飲まれているかという調査結果を発表しています。

といっても、統計のない地方自治体がいくつかあったり、統計内容の正確さに疑義があったりするようですが、面白そうなので紹介します。人口カバー率は1.31億人/1.43億人。公式統計だけなので、サマゴン(密造酒)はもちろん入っておりません。

全体的な傾向としてはやはり北方地域とシベリアのウォッカ消費が多いようです。逆に、カフカス地域の消費量はかなり少ない。1年間の1人あたりウォッカ消費量は、全ロシア平均で7.7リットルですが、統計の幅を見ている限り、おそらく闇市場があまり把握できていないとしか思えないようです。

モスクワは6.9リットルですが、モスクワ州が362リットルとなっていて、この多くはモスクワ住民に飲まれているはずですね(大型スーパーはモスクワ州にあるため)。

このような問題はあるものの、Finmarket推計での1人あたりウォッカ販売量ランキングは↓のとおり。
1.コリツォヴォ村(ノボシビルスク州)
2.スムィシリャエフカ村(サマーラ州)
3.ピョートル・ドゥブラフ村(サマーラ州)
4.ライシェヴォ市(タタルスタン)
5.エラブガ市(タタルスタン)

3位は「ロック・オン・ボルガ川」フェス開催地。
5位はいすゞの工場がありますね。それくらいしか知らない…。

地方自治体の中心都市ベースでは、シベリアにあるハカス共和国のアバカン市で、21.6リットルとなりました。
1.アバカン(ハカス)
2.ペトロザヴォーツク(カレリヤ)
3.トヴェリ
4.ナリヤン・マル(ネネツ)
5.スィクトィフカル(コミ)

北方とタタールの地域が上位ですね。

逆に最もウォッカを飲んでいないのは、公式統計上は北オセチアのウラジカフカスで、1人あたり0.7リットル。
1.ウラジカフカス(北オセチア)
2.ナリチク(カバルダ・バルカル)
3.マハチカラ(ダゲスタン)
4.チェルケスク
5.マイコプ(アディゲ) 

見事なまでにカフカスですね。本当に飲んでないのかなーと疑問です、はい。
ロシアのムスリムは結構酒を呑むイメージがあるのですが、実はそうでもないのか?あるいはコニャック作ってるからウォッカよりコニャックを飲むのか?

2011年の統計を使っていますが、現在酒税がかなりあがっているので、闇市場分がどんどん増えているのではないかと思われます。

公式統計上は、北高南低がはっきりと見て取れますね。 

ロシア人「クレジットヒストリーより友達の評判が大切」

Finmarketが、ロシア人の借金先は親戚が多いという記事を掲載しています。

「お金を返さなくて良い」と考えている人は、友人よりも銀行からお金を借りる傾向にあるというのが面白い。友人から借りられなくなるからでしょうか。クレジット・ヒストリーよりも知り合いからの評判を気にする、というのはロシア人っぽいなあと。

ロシア語を習い始めた時に、「одолжить」という、「貸す」とも「借りる」とも使える単語を習ってなんだこれと思ったのを思い出しました。

以下抄訳。

---
銀行はロシア人を借金漬けにしたいと思っているが、ソビエト時代からのマナーはソ連が崩壊してもまだ残っており、ロシア人は依然として友人や親戚から積極的にお金を借りている。このソビエトの遺産から脱却できなければ、消費者金融の成長率も鈍化する。

ロシアにおける銀行からの消費者金融市場は、この2年間急速に拡大している。ローン市場は2012年末には6377億ルーブルと、2009年の倍にまで増加した。このうち消費者金融はだいた67-75%を占めており、この数字は極めて安定している。 

需要が大きいため、銀行と非銀行金融が平和裏に共存できている。銀行分野では消費者金融ブームが終わり鈍化が見られており、シェア拡大を追いかけるため信用ポートフォリオの質を落とす用意もできている。 

最近の高等経済大学による調査では、ロシアにおいて14%の家庭が、非公的な借金、つまり親戚、友人、同僚などからお金を借りている。この数字は、借金を抱える人の反芻を超えている。ロシア人が銀行からお金を借りないのは、銀行が貸出を拒否するからではなく、構造的な特徴にあった。

・調査回答者の多くは、自身の金融の知識を「良い(удовлетворительно)」としている。
・公式に債務者という地位にならないよう、銀行からお金を借りずに知り合いから借りると答えたのが1/3いた。
・収入が多い人の方が、知り合いよりも銀行からお金を借りる割合が多い。 中間層が知り合いから借金する割合は、貧困層に比べて45-53%低く、さらに収入が上がるとさらに5-11%低くなる。
・自身の金銭的な義務を履行する、あるいは借金を期日通りに返済する必要はないと考えている人の方が、知り合いよりも銀行からお金を借りることが多い。 クレジット・ヒストリーよりも友人や家族からの評価を気にする傾向がある。
 続きを読む

ロシア人の愛と労働

Finmarketが、ロシア人の愛と労働の重要性について報じています。

ロシア人は理性よりも心で生きているようだ。
転職ポータルサイトSuperjobのアンケートによれば、45%の人が愛は明確にキャリアより重要であると答え、キャリアが1番重要であるとした冷淡なキャリア主義者は24% 、どちらでもない/わからないのが31%だった。

62%の人が、両思いはキャリア成長に良い影響を与えると信じている。その反対は10%だった。

22%の人が、不幸な恋によって仕事に没頭することがあると考えており、また22%は仕事には影響しないと考えている。36%の人は、片思いで苦しむときは仕事がうまくいかないと思っている。

人事担当マネージャーの40%は、恋をしている社員は、そうでない社員に比べて良い仕事をすると考えており、37%は反対に生産性が落ちるとし、6%は仕事と勘定は関係ないと考えている。

---

日本でアンケートをとっても、建前上は同じような結果がでそうですけど、個人的には意見がわかれている方に驚きました。割とみなさん恋愛が1番と言うのかと思ってた。Россию умом не понять (ロシアは理性では理解できない)ってみなさん大好きなフレーズだし。続きを読む

ロシア人「夏は外国に遊びに行きたいけどお金がないの!」

Rambler Financeが、この夏ロシア人はどこで休暇を過ごすか&過ごしたいかという全ロシア世論調査センターの調査結果を伝えています。

過半数のロシア人が、今年の夏の休暇は家(45%)かダーチャ(郊外の別荘)(22%)で過ごす予定を立てています。実際には、外国で休暇を過ごしたいと思っている人が33%となりトップなのですが、実際に外国に遊びにいけるのは9%だけ。しかもこの外国はいわゆる「遠い外国」で、「近い外国」たる旧ソ連諸国は含まれていません。

ロシア人が夏の休暇にかけるお金は、27636ルーブル(約9万円)で、昨年の27220ルーブルから微増。

なぜ休暇を家ですごすかという理由については、47%が資金不足、10%が健康状態、12%が仕事のため長期休暇がとれない、7%が家族の状況、7%がどこにも行きたくない、と回答者は答えています。

仕事のため長期休暇が取れないと応える人が1割強もいるのに驚きました。ロシアも世知辛い世の中になってきたようですね。

なお、グラフは→ http://fmimg.finmarket.ru/FMCharts/220513/wciom.png

これを見て面白いのは、休暇先の分類が
  • ダーチャ
  • ロシアの他の街・村
  • ロシアの黒海沿岸
  • バルト諸国
  • 外国
  • クリミア
  • その他の旧ソ連諸国
となっていて、ソ連色が色濃く残っていることですね。最近は、バルトやクリミアの人気が低くなってきてることがよくわかります。行きたいという人は合わせて3%。しかし実際に行く人は12%もいます。クリミア結構好きなんですけどね。水冷たいけど。
 続きを読む

今年の夏はギリシャ・キプロス・ブルガリア

ロシア中銀が長期政策金利を0.25ポイント下げたようですね。短期金利には変更なし。インフレ率が想定よりも高く推移している中、やはり金融緩和への圧力が強かったのでしょうか。Vedomostiが伝えています。

さて、今回は金利の話ではなく、ロシア人の人気旅行先の話。
ロシア人の旅行先として人気があるのはエジプトやトルコですが、今年の夏はこれらに加えて、経済危機に落ちいたギリシャやキプロス、そして競争が激化して価格が落ちているブルガリアが人気となるとの見込みをロシア旅行業協会が発表しています。Rossiyskaya Gazetaが報じています。

 Greece-1172 - Temple of Athena
Greece-1172 - Temple of Athena / archer10 (Dennis)
続きを読む

ロシア人「生活は良くなってるよ」若者「未来は明るい」

Vesti Financeが、全ロシア世論センターによるロシア人の生活感アンケート調査結果について報じています。

過半数のロシア人(54%)が、「生活は厳しいけど耐えられる」という状態にあると答えています。昨年12月時点の調査では58%だったので少し減っている計算です。逆に、「生活状況は良い」と答えている人が31%から37%に増えており、あと9%は「こんな貧困状態はこれ以上耐えられない」と考えています。

興味深いのは「生活は厳しいけど耐えられる」と最も多く答えている年代が老齢世代だということです。老齢世代の63%がこう答えています。同時に、「こんな貧困状態にこれ以上耐えられない」としているのも老齢世代が一番多く、12%です。

また、成功するために新しい可能性を開いて行きたいと考えているのは15%で、35歳以下(21-23%)、高収入層(26%)が多いのは納得。

最近の景況はあまり良くないと思っていのたですが、家計への影響はまだそんなに大きくないのかもしれません。日本の同様のアンケート調査はちょっと見つからなかったのですが、ここまで前向きではないような気がしますね。続きを読む

ロシア人の幸せとは

RBK Dailyが、ロシア人の幸福度について伝えています。

記事によると、77%のロシア人が「自分は幸せだ」と考えているとのこと。この数字は2年前に比べると10%減っています。不況が影を落としているのでしょうか。

調査を行った全ロシア世論研究センターのValeriy Fedrov所長によると、ロシア人の幸福度に大きな影響を及ぼしているのはプーチン大統領。現行政権支持派の幸福度は高く出る傾向にあるようです。

また、人は「幸せとは外からくるものではなく、自分の中にあるものである」と理解している、と有識者が言っています。本当か?日本人は、全般的な傾向として幸せは外からやって来るようなイメージを持っている人が多いようなきがします。その点ロシア人の方がまだ幸福度が高そうなのかもしれません。私の個人的なイメージですが。

幸福の源泉は、家庭、子どもや孫、金銭面の余裕、仕事、健康にあるようです。逆に不幸の源泉は貧困が圧倒的に多いようですね。ロシア人はやはり安定とか、穏やかな人生に幸福を見出しているような印象を受けました。その意味で日本人と似ているかもしれません。

ただ、全体的に幸福度の数字は1990年代に低く、2000年代は80%弱で安定しているようなので、全体的には悪くないと思います。日本に比べれば・・・。


[単語]
・провести опрос : アンケート調査を行う
・респондент : 回答者
 

ロシア人「臨時収入があっても借金は返さないよ」

RBK Dailyは、ロシア人に臨時収入があった場合に何に使うかというアンケート調査結果を報じています。

日本だと貯金がダントツ1位ではないかと思われますが、ロシアではやはり消費が一番人気のようです。それでも、リーマン・ショック後は何かのときのために溜めておくと言う人も増えているそうです。バブル後の日本か!

記事本文にはランクは載っていないのですが、図説で説明されているので以下のとおり。

1位 生活用品を買う(家具、衣服、家電等) 28%
2位 何かの時のための予備費とする 28%
3位 銀行預金・株式その他有価証券の購入 14%

銀行預金と有価証券は危機後にランクを上げているのがすごいですね。逆に借金を返す人が少ない、というのは面白いです。ローンを借りる人は通常の収入から返せるから返さない、というような説明がなされてましたが、インフレがあるので借金が有利だからだと想像します。 

続きを読む
プロフィール
ロシア経済の成長を信じロシア経済に投資する中年の投資と勉強の備忘録です。 ロシア語の勉強も兼ねて、ロシアや旧ソ連諸国の経済関連ニュースを紹介していきます。勉強中なので、いろいろ教えて下さい。 HN:イワノフ ブログランキングに参加しています。面白かったらどちらか押してください~↓
にほんブログ村 海外生活ブログ ロシア情報へにほんブログ村 経済ブログ ヨーロッパ経済へ
ブログランキングならblogram
ブログ内検索
人気記事(過去30日間)


最新コメント
プロフィール

イワノフ

メッセージ

名前
メール
本文
スポンサードリンク
アクセスカウンター
  • 今日:
  • 昨日:
  • 累計:

月間ページビュー数
2012/01: 01710
2012/02: 02962
2013/03: 06794
  • ライブドアブログ