バンク・オブ・アメリカ・メリル・リンチのロシア・ルーブル予測について、Finmarketが報じています。かなりばっさりと要約。

バンク・オブ・アメリカが公表していた、2013年上半期におけるルーブルの対ドル為替ターゲットである1ドル33ルーブルはほぼ達成された。この先、さらなる減価の可能性は限定されている。

世界的な株価下落が新たに起こった場合にはルーブルが毀損しないということもないが、経常収支の悪化傾向が改善に向かっていることで下支えされるだろう。

今後期待される金融政策緩和による為替への悪影響は長く続かない。むしろロシア国債市場において前向きな影響を与えると見られる。
  •  ネガティブな否定的要因は第3四半期にはなくなる。第1四半期に251億ドルの黒字であった経常収支は第2四半期に69億ドルにまで下がったが、この数字は改善し第4四半期には90億ドルにまで回復する。
  • 経常収支黒字減少の大きな理由は季節的な資金流出の増加だが、これは海外直接投資による利益の還流がひとつの原因である。
  • 資本収支赤字は第1四半期の90億ドルから第2四半期に190億ドルに増加。季節的要因により下半期には少なくとも70-90億ドルにまで減少する見込み。
  • 経常収支の改善見込みは、国内需要の弱さと石油価格が安定的に高いこと、世界経済の回復が理由。ルーブル増価の方向に働く。
  • インフレ率下落の結果、今年中に中央銀行は政策レートを75bp下げる。消費者物価指数は年末までに5%にまで下がる見込み。食料品価格の上昇鈍化が主要因。
  • 季節的要因を考慮しても、年始からのルーブル下落幅が大きすぎる。他の要因もルーブル増価の方向への働くが、資金流出は続くためそのスピードは早くないと見られる。
[単語]
・текущий счет : 経常収支
・капитальный счет : 資本収支