ロシア経済ニュース

ロシア経済に投資する中年の備忘録(ロシア語→日本語翻訳日記)

BNPパリバがまたルーブル建社債を発売。今度は6%。

以前、ちらっとルーブル建て社債のことを書きましたが、またBNPパリバが今度はSBI証券でルーブル建て社債を売るようです。今度は年率6%ともう少し下がっています。

他のサイトでは、発行体の格付けの観点からちょっと利率が安すぎるというコメントを見つけましたが、こちらとしては、ルーブル建て債券は円建てで生活する人にとっては為替リスクを買うようなものと考え、2017年までに円安・ルーブル高となると予想出来れば買いかなと。両国のインフレ率格差はアベノミクスを考えても4%以上(ロシアの2013年のインフレ率は6%以上との予想が多い)ですが、3年という短期・中期だと購買力平価では為替は説明できないので、円安を信じる方はご購入を検討ください。資源高ならありえると思います。

某サイトでロシア人に聞いたら、「ロシアじゃこの利率じゃ売れない」とは言ってました。ルーブル建てで考えると確かにインフレに負けますしね。

失業率は4.1%

ちょっと短い記事を。失業率についてVestiが伝えています。。
ロシアの統計上の失業率の定義については勉強不足でよくわからないのですが、2012年末の時点で4.17%となったそうです。

かなり低いですね。 この数字は労働局発表のもので、統計局発表では生産可能人口の5.4%になっています。それでも思ったより低いといった印象。

日本と違って隠れた数字も大きそうですね。続きを読む

ロシア経済2013年の見通し:新たな成長の源泉を探して(2)

先日の記事「ロシア経済2013年の見通し」の続きです。高等経済大学のミロノフ氏のご意見。

今度は悲観的に経済成長率は3%と見込んでいます。外需に期待できず、内需も昨年のような選挙前のようなバラマキ政策も期待できないこと、また中銀は市場が過熱していると考え流動性増加を抑えようとしていることすべてが経済成長にはネガティブに働く、という論旨。

また、WTOに加盟すると競争力が弱くなるのでルーブルが下落していく必要がある、と言っています。こういう主張は日本でも時々見かけますが、WTOに加盟すると、競争力が弱い産業が淘汰され競争力が強い産業が生き残ることになるので、全体としてはフラットないしプラスの影響があるんじゃないでしょうか。ま、WTOに加盟しても日本の農業のような例もありますし。 

面白いなと思ったのは、石油価格が上昇しても、上昇分がすべて準備基金に吸い取られてしまうので経済には貢献しない、第一2011年は石油価格が高かったけど2010年より成長率が鈍化した、つまり石油価格と経済成長には関連がないとしているところです。

後段について、その他の要因が一定であればそうなのかもしれませんが、もし石油価格が低くなっていたら成長率はもっと鈍化しただけじゃないでしょうか。前段については、上昇分は政府が持っていってしまうといえども、政府貯蓄の増加はGDPを押し上げるので効果はあります。ただ、消費されなければ乗数効果が出ないので、企業に入り社会に金が回った時に比べたら、GDP押し上げ効果は小さくなるのはそのとおりだと思います。

ただ、石油価格が上がると仮定してのお話。もし下がると、政府貯蓄も増えない上に企業の生産も減少してGDPにそこそこの影響は与えると思うのですが、その場合でもこの方は「石油価格は経済に影響を与えない」と言うのでしょうか、聴いてみたいところです(もしそうなら、ロシア経済にとっては良いことだと思います)。

前の記事→ロシア経済2013年の見通し:新たな成長の源泉を探して(1)
次の記事→ロシア経済2013年の見通し:新たな成長の源泉を探して(3)

さて、今回もまた一部引用して紹介します。続きを読む

財務省「税収がないなら、お金を借りて貯金すればいいじゃない」

政府債務がどんどん膨らんでギリシャやイタリアなんかより絶対残高もGDP比もぶっちぎっている日本の国民からすると、ロシアの政府債務残高が対GDP比で10%台というと「さすが資源国」「日本と違って財政がしっかりしてるなあ」と思う方もいらっしゃると思います。ま、一度デフォってますから。しかし良く回復したと思います(上から目線)。99年あたりから投資しておけば今頃左うちわで暮らしていたことでしょう。

ロシアの主要市場インデックスのRTSは1995年9月1日の代表的な50銘柄の時価総額を100とした指数ですが、今日現在で1572と15倍以上になってます。

年末にロシア財務省は債務政策3カ年基本方針というものを打ち出しましたが、Vedomostiが解説をしています。2015年までは対外債務は対GDP比で13%台にとどまること、石油価格が下落するリスクに対する対策、財務省と経済発展省の綱引きなどが説明されています。ここでもお約束の「ロシア経済って結局は石油価格だよね」が出てきていますが、税収はまさに石油価格に依存しているようですね。


続きを読む

ロシア石油産業の2012年のまとめ

昨日の記事で「エネルギー価格次第だよね、ロシア経済って」と言っておけばそれっぽいと書きましたが、それに関連して石油分野の2012年をまとめたInvestcafeの記事を紹介します。ここはフォームに従えば全文引用可能なようなので、全文訳を掲載します。

石油分野の2012年は概ね好調だったようですが、ロスネフチによるTNK-BP買収劇という大きな出来事がありました(これについてはJOGMECの資料が詳しいようですのでご参照を)。この記事を読むとなーんか怪しい気がしますが、ここではこれ以上触れません。

全体としては、上半期には石油価格下落と輸出税の増加があって調子を落としましたが、下半期は価格も回復し、また新たな資源鉱区開発も積極的に進められているとのことで、2013年はなかなか調子が良さそうです。

また別の記事にしようと思いますが、ロシア市場にインデックス投資をすることは、少しだけヘッジはついているけれどもほぼロシア石油・ガスというコモディティに投資するようなものですので、こういうニュースは嬉しいですね。 

この分野はあまり詳しくなかったので、新単語続出で嬉しい悲鳴です。続きを読む
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